ツリーハウスとは

ツリーハウスは建築物?建築基準法や税金、土地の所有権について解説

山の中にツリーハウス?合法?違法?その土地の所有権は! ツリーハウスとは

こんにちは、山田です。
今回は、「ツリーハウスは建築物になるのかどうか」についてお話ししたいと思います。

山の中にツリーハウスを建てて暮らすというのは、多くの人が憧れる夢のひとつではないでしょうか。
自然に囲まれた空中の小屋で、日常の喧騒から離れてリラックスしたり、冒険したりすることができます。
しかし、ツリーハウスを建てるには、法律や土地の所有権など、さまざまな問題があります。

この記事では、ツリーハウスに関する法律や税金、土地の所有権などについて解説します。

建築基準法とは

建築基準法とは、建築物の設計や施工に関する基準を定めた法律です。
この法律は、建築物の安全性や衛生性、快適性、景観性などを確保することで、国民の生命や財産、健康や福祉を保護することを目的としています。

建築基準法の技術的な基準

建築基準法では、建築物の用途や規模に応じて、さまざまな技術的な基準が定められています。
例えば、構造や耐火性、防火性、防災性、隔音性、照明性、換気性などです。
さらに、建築基準法では、建築物の敷地や高さ、容積率、敷地率、道路斜線などの計画的な基準も定められています。

建築基準法の違反と罰則

これらの基準は、都市計画法や景観法などの他の法律と連動して適用されます。
したがって、建築物を設計や施工する際には、これらの法律に沿って行う必要があります。

建築基準法に違反した場合は、行政指導や是正命令、停止命令などの措置を受ける可能性があります。
また、6ヶ月以下の懲役または50万円以下の罰金が科せられる場合もあります。

ツリーハウスは建築物になるのか?

建築基準法の定義

ツリーハウスは、建築物としての扱いを受けるのでしょうか。
建築物となる場合、建築基準法や都市計画法などの法律に基づいて設計や施工を行わなければなりませんが、ツリーハウスは通常、建築物とは認められません。

その背景には、次のような理由があります。

建築基準法では、建築物とは「土地に定着する工作物」のうち「屋根および柱もしくは壁」を備えたものとされています。
しかし、ツリーハウスは生木を支えにしており、地面に固定されているわけではありません。
したがって、「土地に定着する工作物」という条件を満たしません。

国土交通省の見解

また、国土交通省も、自然木を利用したツリーハウスは「建築物」に該当しないという見解を示しています。
この見解は沖縄県が国土交通省に問い合わせた際に出されたものですが、一般的なツリーハウスにも適用できると考えられます。

自治体で基準が変わる?

ただし、自治体によってはツリーハウスの扱いを明確に定めている場合もあります。
例えば宮崎県の「建築基準法等に関する取扱い集」では、ツリーハウスの取り扱いに関して、「原則として建築物及び工作物として取り扱わない。」としていますが、備考として「居住や宿泊、店舗等の用に供するものは建築物として取り扱う」とあります。


このように、ツリーハウスは建築物として認められるかどうかは自治体によって異なります。
そのため、ツリーハウスを建てる際には、事前に自治体への確認が必要です。

ツリーハウスに確認申請は必要か?

確認申請とは何か?

建築物を建てる際には、建築基準法や都市計画法などの法令に従って、その建築物が安全で適切なものであることを証明する必要があります。
そのために行うのが確認申請という手続きです。

確認申請が必要な建築物の種類

建築基準法では、建築物を「1号~4号建築物」という4つのカテゴリーに分けています。
1号~3号建築物は、都市計画区域内外に関係なく、確認申請をしなければなりません。
しかし、4号建築物(主に小規模な低層住宅)は、都市計画区域外や特定行政庁が指定した区域外であれば、確認申請をする必要がありません。

確認申請が必要な建築物の規模

確認申請をする必要がある場合でも、建築物の規模が小さい場合(例えば床面積10㎡以下)は、簡単な手続きで済む場合があります。

確認申請が必要な建築物の用途

確認申請をする必要がある場合でも、建築物の用途が限定的な場合(例えば倉庫や納屋)は、手続きを免除される場合があります。

ツリーハウスの場合はどうか?

ツリーハウスは一般的に4号建築物に分類されると思われますので、確認申請が不要な地域であれば、手間をかけずにツリーハウスを建てることができるでしょう。
しかし、自治体によってはツリーハウスに対して独自の規制を設けている場合もありますので、ツリーハウスを建てる前には必ず自治体に問い合わせをしましょう。

ツリーハウスに税金はかかるの?

ツリーハウスにかかる税金として考えられるものは主に固定資産税です。
しかし実際に固定資産税がかかってくるのかは、一概には言えないというのが正直なところです。
なぜなら、ツリーハウスが固定資産税の対象になるかどうかは、その形態や規模によって変わるからです。

固定資産税とは

固定資産税とは、土地や家屋などの不動産に対して課される地方税の一種です。
不動産の価値(評価額)に応じて税額が決まります。
このとき、家屋とは「土地への定着性」「外気分断性」「用途性」の3つの要素を備えたものとされています。

ツリーハウスの固定資産税対象性

ツリーハウスは、基本的に土地への定着性がありません。
つまり、ツリーハウスを木から外して別の場所に移動させることができます。
そのため、多くの場合は固定資産税の対象外となります。

しかし、例外もあります。
ツリーハウスが非常に大きくて重く、木から外すことが困難な場合や、ツリーハウスが水道や電気などの設備を完備しており、住居や事務所として利用されている場合は、家屋とみなされる可能性があります。
その場合は固定資産税が発生する可能性があります。

ただし、固定資産税は不動産の価値(評価額)に応じて決まるため、規模が小さく価値が低いツリーハウスであれば、高額な税金にはならないでしょう。


ツリーハウスに関する税金の問題は、ケースバイケースで判断する必要があります。
もし不安な場合は、専門家に相談することをおすすめします。

ツリーハウスを建てるときに気をつけるべき土地や木々の所有権

その土地の所有権はどうなる?

ツリーハウスを建てるときには、自分が使用する土地や木々の所有権についてしっかりと確認する必要があります。
自分や家族・友人・知人など信頼できる人から土地や木々を借りたり、レンタル・貸し出しサービスを利用したりする場合は問題ありませんが、それ以外の場合は注意が必要です。

許可なく他人の所有する土地や木々を使う場合

許可なく他人の所有する土地や木々を使ってツリーハウスを建てる場合(例えば公園や山林など)、その土地や木々の所有者から訴えられたり、ツリーハウスを撤去させられたりする可能性が高いです。
また、不法占拠罪や器物損壊罪などの刑事事件に発展することもあります。

ツリーハウスは自然と共生するものであり、他人の権利を侵害するものではありません。
だからこそ、他人から許可を得る場合は、必ず事前に契約書などを作成して、その人との関係を明確にすることが重要です。

自分の所有する土地や木々を使う場合

自分の土地や木々を使ってツリーハウスを建てる場合でも、隣接する土地や木々の所有者とのトラブルに気を付けなければなりません。
例えば、ツリーハウスが隣接する土地や木々に影響を与えたり、逆に隣接する土地や木々から影響を受けたりすることがあります。
このような場合には、「隣接権」「樹木権」という法律上の権利が関係します。

隣接権とは
自分の土地に隣接する他人の土地に対して、自分の土地の利用を妨げられないように求めることができる権利です。
例えば、隣接する土地に高い建物や塀が建てられて日照や風通しを阻害された場合や、隣接する土地から水やゴミなどが流れ込んできた場合などに適用されます。

樹木権とは
自分の土地に生える樹木に対して、他人が不当に干渉しないように求めることができる権利です。
例えば、他人の土地から枝葉がはみ出してきた場合や、他人の土地から根が伸びてきた場合などに適用されます。

したがって、自分の所有する土地や木々でツリーハウスを建てる場合は、隣接する土地や木々の所有者との協議や調整を行うことが必要です。
また、ツリーハウスを建てることで周囲の環境や景観に影響を与えないように配慮することも大切です。
そのためには、自分だけでなく、周りの人や自然とも仲良くすることが必要だと思っています。

山の中で暮らす夢を叶える方法(まとめ)

以上、ツリーハウスに関する法律や税金、土地の所有権などについて解説しました。
ツリーハウスは山の中で暮らす夢を叶える方法のひとつですが、その夢を実現するためにはさまざまな問題をクリアしなければなりません。
しかし、それらの問題を解決すれば、自然と一体となった空中生活を楽しむことができます。
ツリーハウスを建てる際は、法律や税金、土地の所有権などに注意しながら、安全かつ快適な空中小屋を目指しましょう。

この記事を書いた人
山田 一樹

私は、子供の頃からツリーハウスに興味を持ち、よく木に登ってはツリーハウスを建てる夢を見ていました。

そして、大人になってからその夢を叶えることができ、今では素材にこだわり、自然と調和した美しいツリーハウスを作っています。また、自営業でツリーハウス宿泊施設のオーナーもしています。

このブログは、自分のツリーハウスに関する正しい情報を発信したいという思いから立ち上げました。ぜひ、夢を叶えたい方はご覧ください。

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